軽自動車の車両価格は普通車と比較して、安いとは限らない

一昔前までは、軽自動車=安いというイメージがあったのですが、最近の軽自動車では、必ずしもこの図式は当てはまらなくなってきました。

 

なぜなら、最近の軽自動車は、普通車にも負けず劣らないエクステリアやインテリア、安全装置などを備えており、製造コストが高くなりがちだからです。また、自動車部品は小さいからコストが安いということもなく、逆に高くなるものもあります。

 

しかし、それでも普通車に比べると安いモデルが多く、軽自動車の車種によっては、普通車よりも高いモデルも存在するといったイメージが、一番正しいと思います。

 

軽自動車と普通車(コンパクトカー含む)の車両価格の比較!

軽自動車で売れ筋の価格帯は、160万円代ですが、コンパクトカーも同様の160~180万円代が最もよく売れています。それ以上の普通車になると、もっと高くなります。

 

軽自動車の中には120万円を下回るモデルがたくさん存在しますが、コンパクトカーの中にも、数は少ないですが120万円を下回るモデルが存在します。

 

逆に軽自動車の中でも、上級グレードやターボ搭載車だと、180万円を超えるモデルも存在します。こうなると、軽自動車であっても、コンパクトカーの車両価格を簡単に越えてくるのです。

 

軽自動車は全体的にみると普通車よりも安いモデルが多いですが、グレードによっては普通車(特にコンパクトカー)よりも高いモデルも存在する!ということを覚えておきましょう!

 

相対的に見ればやっぱり安い軽自動車

「安い」イメージはすでに過去の遺物

軽自動車の車両本体価格は絶対的に見れば高くなっています。軽自動車が「安い」というのは日本のモータリゼーション黎明期から引き継がれてきたイメージです。

 

日本独自の規格を持つ軽自動車は国民車構想から生まれました。1950年代、車はまだ富裕層だけの所有物でしたが、モータリゼーションを発達させるためには一般的な所得層でも購入できる車が必要となります。

 

その理由から開発されたのが軽自動車で、一般的な所得層が購入できる価格帯と家族4人(大人2人に子供2人)が同乗でき、かつ日常的な走行が可能であることが条件でした。

 

逆に言えば、家族4人が乗れて移動できる走行性能を持っていれば、その他の快適性能は必要ないから「安い」価格設定を優先するというのが軽自動車の始まりなのです。

 

日本の平均的な所得が上がると、小型車や普通車メーカーはその所得層に合わせた車種を発売したため、軽自動車は依然として「安い」特徴を維持していたので、セカンドカーや商用車として活用されるようになりました。

 

この流れを変えたのがスズキのワゴンRです。軽自動車でもスタイリングや車内空間の快適性を高めたことにより、軽自動車でもファーストカー(1台目として購入する車)や乗用としても十分な実力を備えていることを証明しましたが、それは同時に「けっして安くはない」価格の始まりでもありました。

 

車の用途を考えて比較検討をする

ファーストカーや乗用として耐えられるだけの装備や機能を持たせれば、当然、コストが上がるので価格は高くなります。しかし車の用途を考えた場合、相対的にはやはり安くなるのが軽自動車です。

 

現在、軽自動車で売れ筋となっているスーパーハイトワゴンはコンパクトカーよりも高い価格設定となっていますが、用途を見た場合、相対するのはコンパクトカーではなく小型車ミニバンです。

 

たとえば軽自動車の家族向け車種ではベストセラーとなっているダイハツのタントと、小型車ミニバンでは人気の高い日産のセレナを比べてみると、タントのもっとも高いグレードのG“SAⅡ”が約153.3万円、セレナのもっとも安い20Sが約228.5万円、70万円以上もタントの方が安く購入できます。

 

セレナのメリットは7人乗車が可能なことですが、日常的な運転で7人が乗る機会がほとんどなければ、タントに取ってデメリットとはなりませんし、タントのG“SAⅡ”には衝突回避支援システムの「スマアシⅡ」が標準装備されています。

 

ファーストカーの十分な装備を持った車種を価格で選ぶなら、やはり軽自動車がもっとも安価であるといえます。