軽自動車は制限があるがゆえに、税金面で優遇されている

軽自動車は、道路運送車両法施行規則という法律で、下記のような規格が決められています。

 

軽自動車規格の制限

 

全長3,400mm(3.40m)以下

全幅1,480mm(1.48m)以下

全高2,000mm(2.00m)以下

排気量660cc以下

定員 4名以下

貨物積載量 350kg以下

これらの項目を1つでも超えると、軽自動車ではなく普通車扱いになってしまいます。

 

軽自動車はもともと、日本の狭い道路事情を考えて普通車よりは小さな規格で設計されています。そのため、車体価格も安くでき、庶民の間で広めるために、税金を安く設定しました。

 

排気量別・自動車税(軽自動車税)早見表
排気量 自家用 営業用
軽自動車 10,800円 5,500円
1リットル以下 29,500円 7,500円
1リットル超
1.5リットル以下
34,500円 8,500円
1.5リットル超
2リットル以下
39,500円 9,500円

自動車を維持するためにかかる税金では、自動車税(軽自動車税)と自動車重量税がありますが、軽自動車と普通車を比較した表です!

車両重量別・重量税早見表
車両重量 1年 2年 3年
軽自動車 3,800円 7,600円 11,400円
0.5トン以下 4,100円 8,200円 12,300円
0.5~1トン 8,200円 16,400円 24,600円
1~1.5トン 12,300円 24,600円 36,900円

いかがでしょうか?

 

自動車税(軽自動車税)と自動車重量税も、普通車に比べると、圧倒的に軽自動車は優遇されています。

このように、軽自動車は普通車よりも劣る規格に制限されている代わりに、税金面では安く設定されているのです!

 

軽自動車税増税でも優遇されていることに変わりはない

軽自動車増税の背景とは

軽自動車税は2015年4月1日移行の登録車から10,800円(1年間)に引き上げられました。つまり、すべての軽自動車は2016年4月より、この税額を納付しなければなりません。

 

2015年3月までの登録車が7,200円だったことを考えると、2年間で1年分を余計に納税することになります。

 

軽自動車税が増税になった発端は2013年の安倍政権で軽自動車の税額が小型車のもっとも低い税額と差が開きすぎており(小型車1.0L未満の年間自動車税は29,500円)、優遇されすぎていると発表したことです。

 

差が開きすぎているのなら小型車1.0L未満の自動車税を減税すればいいとも考えられますが、そこは財源確保が最優先課題の政権としては考慮するはずがなく、軽自動車税が引き上げられたワケです。

 

この安倍政権による軽自動車税優遇発言の背景には、日本がTPP(環太平洋戦略経済連携協定)に参加表明した際、アメリカ側から乗用車とトラックの関税撤廃の要求と同時に、アメリカ車が日本で売れないのは日本独自の軽自動車優遇制度があるからだ、というアメリカ自動車産業の非公式な意見書があります。

 

軽自動車税を増税したところでアメリカ車の販売台数が日本で伸びるわけがないことは誰の目にも明白ですが、安倍政権としてはTPPにおける対アメリカ戦力として増税を行った、という見方ができます。

 

エコカー減税制度を利用して納税額を低く抑える

軽自動車税は増税となりましたが、それでも小型車や普通車に比べて優遇されていることに変わりありません。

 

さらに軽自動車は燃費効率がいいのでエコカー減税の対象となる車が多く販売されています。エコカー減税を利用すれば購入時の自動車取得税や重量税、軽自動車税が免除、または優遇されます。

 

たとえばスズキのアルトでXグレード2WDの場合、自動車取得税は18,900円、自動車重量税は7,500円、軽自動車税は5,400円が減税され、諸費用から31,800円が引かれる計算になり、この減税額だけでオプションを追加することが可能になります。

 

さらにエコカー減税が適用される車種は翌年の軽自動車税の納付金も新車時と同額、3年後の車検時でも自動車重量税は新車時と同額となります。

 

軽自動車税は増税されましたが、エコカー減税制度を利用すれば実質、2015年4月以前よりも納税額が低くなっていると言えます。

 

ただし、軽自動車でも13年以上経すると自動車税のグリーン化(環境配慮型税制)の対象になり、自動車税は年間12,900円(2,100円増税)、自動車重量税は7,600円(1,000円増税)となります。

 

最近の軽自動車は13年経過でも十分な機能を果たしますが、税制を考えれば早めに売却した方が賢明です。